ワーキングマザーは夢をみる

働きたい、育てたい、すきなことをしつづけたい。

あっちいけ、いなくなっちゃえ、という意味での「まま、ばいばい」

2歳半の娘が、何か気に入らないことがあったときに「まま、ばいばい!」というようになってしまいました。
「自分の要望を聞き入れてくれないならあっち行け」「ママなんかいなくなっちゃえ」という意味で使っているようです。

これがけっこう応えまして、悲しいやら、いらつくやら。
わたしの気持ちに余裕がないときはつい「はなちゃん、バイバイ!」と言い返してしまいます。


こういう「バイバイ」の使い方は、そういえばわたしが小学生のときに流行ったことがありました。
的外れなことを言ったり、なにか失敗した子に対して、「はい、バ~イバ~イ」と退場を促すような使われ方をしていました。

言う側は、スポーツが得意だったり、おもしろいことを言ったりする目立つタイプの子。言われる側は、言う側と同じグループのやっぱり目立つタイプの子のこともあれば、そうではない、おとなしめの子の場合もありました。
目立つグループ内で言い合っているときはじゃれあっている感じで、当人たちにとっては一種のコミュニケーションだったのかもしれません。
でも目立つ子がおとなしい子に「バイバイ」という場合は、いつも一方通行でした。「バイバイ」と言われたおとなしい子が「バイバイ」と言い返すことは絶対になかったし、言われた通りその場からいなくなるか、存在を消すように口を閉ざしていました。

担任の先生もそういうやり取りが多いことを気にして、「バイバイって言わないの!」と注意していましたが、「じゃあ家に帰るときなんていうの?」「さようならしかダメなの?」と返されたりして、結局なんだかうやむやなまま、でもそのうちみんな飽きてきてそういう「バイバイ」を言わなくなっていったのだったと思います。

わたしは自分が誰かから「バイバイ」と言われたことを覚えていません。でも20年以上経ってもこんなふうに記憶に残っているのですから、個別に覚えていないだけで、言われたことがあったのかもしれません。そうでなければ、周囲の「バイバイ」と言われた子を見て、自分もいつ言われるかとびくびくしていたんじゃないでしょうか。


いま、娘にばいばいと言われて、わたしが「バイバイ」と言い返したり違う部屋に行ったりすると、娘は「ばいばいじゃない~」と泣きだしたり、わたしに抱きついてきたりします。
それなら最初から言わないでよ、と思うけど、やっぱり、わたしを求めてくれるのは嬉しいし、かわいそうなことをしてしまったと反省します。

ばいばいと言われていやな気持ちそのものを我慢することはないと思っています。いやなものはいやだから、きっと我慢し続けることができないし、いつか爆発してしまったらもっとよくないことになりそうだし。
だけど20数年も記憶に残るほどいやだなと思う言葉の使い方を、いくら自分がされたからといって、そのまま娘に返してしまうのはやめたいと思っています。

「そんなふうにバイバイって言われたらママ悲しいよ」あたりが理想的な返し方なのでしょうか。
そこまで穏やかにはなれなかったとしても、「なにさ!バカ!」のほうが、一緒になって「バイバイ」と言い返すよりはまだましな気がします。

2歳半の娘にバカなんて言ってしまうのも十分大人気ないし、そのあと同じように自己嫌悪には陥るだろうけれど、それでも、わたしなら、「バカ」と言われるのはそりゃあいやだけれど、悲しさはそれほどでもありません。「あっちいけ」「いなくなっちゃえ」って言われるのは、存在を否定されているような感覚で、悲しいです。

そういう自分の感覚と整合性のとれた対応をしたいものです。


こうして書いたことを娘と話せるのはいつ頃なのでしょうか。
今も少しずつ伝えていきたいけれど、まだまだ全然手ごたえがありません。

娘としっかり話し合えるようになるまでに何度「まま、ばいばい!」と言われるかわからないけれど、わたしからたとえ勢いであっても「バイバイ!」と返してしまう回数は、1回でも少なくしたいなぁ。

そのほうが自分のいやな記憶も薄れるのじゃないかと思います。

 

「専業主婦優遇」や「働く意欲」で配偶者控除を語らないでほしい

配偶者控除は専業主婦優遇であるとか、女性の働く意欲を削いでいるとか、本当なのでしょうか?

配偶者控除は、専業主婦やパートなどで働く妻の年収が103万円以下であれば、夫の課税所得から38万円差し引けるというものです。
創設されたのは1961年(財務省Webサイトより)、半世紀以上も前のことですから、制度が現代社会にそぐわないものになってくるのはしかたないでしょう。しかもその財源は約6000億円という額。これは早急に見直しが必要だね、という話で納得できるものを、なぜ「専業主婦優遇」「働く意欲を削ぐ」といった当事者の心がざらつく言葉を使うのでしょうか。


「専業主婦優遇」について

優遇、つまり手厚いもてなし、優先的に扱うこと。専業主婦(この件の便宜上、パートなどで年収103万円以下の方含む)ではない兼業主婦(同じく便宜上、主にフルタイム勤務の方とします)と比較して、ということになりますが、兼業主婦の方たちは本当に「専業主婦は自分たちよりも優遇されている」と思っているのでしょうか?

そんなこと気にしていない方がほとんどなんじゃないでしょうか。
なぜなら、

・待機児童問題、介護などで、働きたくても働けない場合があることをよく知っているし
・夫の転勤などで自分もいつ仕事を辞めて専業主婦にならざるを得なくなるかわからないし
・年間38万円も大事だけど、キャリアを継続することがもっと大事(辞めたり仕事をセーブしたら二度と戻れないかも)

のように考えているのではないでしょうか。
中には「専業主婦は優遇されている」と感じている方もいるでしょうけれど、それが多数派とはとても思えません。
兼業主婦は、兼業主婦という立場がまだまだ危ういものである社会だとよく知っています。それなのに「専業主婦VS兼業主婦」のような、どっちが得とか損をしているとか、そういうものの考え方をする人がそれほどいるものでしょうか。

一方が「優遇」されている、まるで「優遇されていない方は損をしている」「不公平」といった論調が目立ちますが、いったいなんのためにそういうあおり方をしているのでしょうか。


「女性の働く意欲を削いでいる」について

年収103万円以下に就業調整する方が、本当に控除廃止を理由にフルタイム勤務するのでしょうか?年収103万円以下で働いている方は、ちょうどそのくらいで働きたい、そのくらいの時間を労働にあてるのが都合がいい、という方が多いのではないでしょうか。
そうではなく本当はもっと働きたい方の場合は、必要なのは控除の廃止ではなく、保育園や、介護サービスや、そういった支援ではないのでしょうか。


なぜざらつかせる言葉を使うのか

専業主婦の方も、兼業主婦の方も、自分の選択に自信を持てず悩みながら生きている方が多いです。自分の選択とはいえ、選ばざるを得なかった側面もあり、なかなか自己肯定ができず、できないことに目がいきがちだったり。専業主婦と兼業主婦とがお互いに劣等感を抱いたりするのもよくあることです。
そこになぜ「優遇」「不公平」という言葉で控除見直しを語るのでしょう。みんなぎりぎりでがんばっているところに、こころがざらつく言葉を使うのか。

もし、専業主婦は優遇されすぎている、不公平だ、という考えによって専業主婦の肩身を狭くすることで、専業主婦が働きに出るのを後押ししようだなんて、そんな考えがどこかにあるのだとしたら、あまりにもあさましいと思います。


控除見直しに対する個人的な意見

わたし個人は配偶者控除廃止に反対ではありません。
ただし、浮いた財源は子供へ投資してほしいと考えています。配偶者控除の代わりに夫婦であれば妻の収入にかかわらず控除する「夫婦控除」を導入するという案が有力だそうですが、そうではなく、子供の数に応じた控除がよいと思っています。


働く時間や、就業形態や、男女や、そういうことに関係なく、お互いを尊重してよりよい社会をめざしたいのに、あまりよけいな言葉を盛り込まないでほしいと感じてなりません。


シンプルに、現代にあった控除について考えましょうと、そういう議論をしたいなと思います。

 

男性トイレにおむつ交換台を設置することのメリット

赤ちゃんを抱っこするパパ

男性トイレにおむつ交換台がない商業施設は、本当にもったいないことをしているなーと思います。
多目的トイレにあるだけじゃだめなんです。男性トイレにないといけません。
なぜならば、「男性トイレにおむつ交換台がある」ことによる、子連れ客のCX(カスタマーエクスペリエンス、顧客体験)の上り幅はとても大きいからです。

男性トイレにおむつ交換台を設置することで、子連れ来店客にメリットがあるのはもちろんですが、それ以上に、設置する商業施設側にも大きなメリットがあります。
男性トイレのおむつ交換台普及を願って、そのことについて述べてみます。


子連れ買い物客にはモノより経験が重要

かわいい子供服、おしゃれな育児グッズ、最新の幼児向け学習サービス… どれも魅力的ですが、どれもネットで手に入る時代です。直接手に取って選ぶ楽しさはありますが、それはストレスフリーで買い物を楽しめる状況であってこそです。
子連れでストレスなくお出かけを楽しめなければ、わざわざ大変な思いをしてまでその商業施設に行こうとは思えません。家族連れのおでかけ定番スポットが郊外大型ショッピングセンターなのは、子供向け設備が充実していて安心しておでかけを楽しめるからです。
だから駅隣接型で土地が限られているからといって子供服や子供向けサービスをテナントに入れているような施設の男性トイレにおむつ交換台がないのは、本当にもったいないです。子連れ買い物客にとって重要な「家族でお買い物をして楽しかった経験」の提供を放棄しているからです。


なぜ「男性トイレに」必要なのか

女性トイレにはおむつ交換台があるし、多目的(ユニバーサル)トイレにもある。これで十分だろう…と考えている施設も多いのだと思います。
実際、女性トイレのおむつ交換台設置率の高さ、多目的トイレの存在にはとても助けられます。
ですが、それでも、「男性トイレに」おむつ交換台が必要な理由があります。

・複数人の子供のおむつ交換をパパとママで分担できる

たとえば、第1子(2歳)はパパが男性トイレで交換し、第2子(0歳)はママが女性トイレで交換するということができます。
男性トイレにおむつ交換台がないと、おむつ交換の時間は2倍どころか3倍、4倍になります。ママは2人のおむつをいっぺんに交換しなくてはなりません。下の子のおむつを代えている間に上の子がトイレで走り回りだしたり、それをなだめる時間も加わるからです。

・女性トイレが混んでいてもスムーズにおむつ交換できる

女性トイレに順番待ちの長い列ができていることはめずらしくありません。
男性トイレにおむつ交換台がないと、おむつが濡れて機嫌のよくない子供と一緒に並び続ける苦しい時間を過ごさなくてはいけません。
その間、時間を持て余したパパがケータイゲームに興じているのが目に入ろうものなら、イライラがさらに増します。

・パパがおむつを替えている間にママが買い物できる

ママは見たいけれど子供を連れていきたくないお店というのがあります。こまごましたアクセサリーを置いているお店とか、サンプルがたくさん並んだ化粧品売り場とか。
男性トイレにおむつ交換台があれば、おむつ交換のタイミングで、ママに短時間とはいえ一人で買い物を楽しんでもらいやすいです。たいていおむつ交換のほうが先に終わるでしょうけれど、ママが一人になるタイミングを作るだけで消費喚起につながります。たいていのママは一人の買い物に飢えているので、5分でも10分でも、貴重な買い物時間に何か買わなきゃ損!という意識が働きます…。

 

男性トイレにおむつ交換台があることによる、「子連れのストレスを減らす」「子連れの楽しさを増す」経験の提供の例でした。

子連れで長時間の買い物を満喫できたという経験は、その施設のファンになることにつながります。特に目的がないお出かけであっても、とりあえずの行き先として候補にあがり、何かしら消費行動をとることが期待できます。
男性トイレにおむつ交換台があるかないかは、そのような経験を提供するポイントとなるはずです。

少なくとも子供向けの商品やサービスを扱っている施設なのに男性トイレにおむつ交換台を設置していないというのはもったいなさすぎます。
設備の企画をしている方が思っている以上に、子供を誰かに預けて大人だけでゆっくり買い物する時間をもてるパパママは少ないということなのだと思います。


来店客にはもちろん、施設側にも大きなメリットがある「男性トイレのおむつ交換台」、どうかもっと普及しますように!


※収納時の奥行13.5cmですって。薄い!
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