ワーキングマザーは夢をみる

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子育ては9割つらくて1割が本当に最高

先日、同僚に「memiさんが子育て楽しいって言ってるとこみたことない」と言われてどきっとしてしまいました。動揺してついマシンガンで娘かわいいたまらんエピソードを立て続けに披露しかえって無理してる感を漂わせてしまいました…。


会社ではこのブログに書いているようなもやもやうだうだを話したりしませんが、それでもそういうイメージなんだなぁとちょっと反省しました。子育て楽しいって話を日常的にする必要もないと思いますが(その同僚は独身なので共通の話題でもないし)、子育てつらいって話を無意識にちらほら出してしまってる自分はちょっといやだなと思います。

でも同僚に誤解してもらいたくないと思ったのは、たしかにわたしは子育てを大変とかつらいとか思っていますが、子供をもったことを後悔していないし、子供と子供の母である自分をすごく大切に思っているということです。
同僚は自分の何気ない一言でわたしがむきになって驚いたと思いますが、わたしは自分が育児を楽しいと思えていないことを気にしているものですから、なんだかいろいろ喋ってしまいました。


その中で同僚に「あ、なるほど、それはわかる」と言ってもらえたのは、わたしが「子育ての楽しさは演劇の楽しさと似ている」と表現したことでした。

たまたまわたしもその同僚も演劇をやっていた人なのですが、演劇は(アマチュアの場合しか知りませんが)、1本のお芝居をつくるのにものすごく時間がかかるし、練習はきついし、演出家からの批評(ダメ出し)は精神的に参るし、演技以外にもチケット売ったりやることたくさんあるし、お金もかかるし、大変なことがもりもりあります。
でも、それでも演劇がすきなのは、1本のお芝居をやりきったとき、お客さまから拍手をもらえたとき、アンケートにどれだけ感動したかを長々と書いてもらったのを読んだとき…の達成感が、他のことでは絶対に得られないものだからだったりします。

子育ても、毎日どれだけ大変なことがあっても、子供の何気ない言葉やしぐさ、成長を感じる瞬間に、つらいことをすべて帳消しにして本当に最高の気持ちになれますよね。

そういう「10のうち9は大変でつらいけれど、1のすばらしさが何物にも代え難い」というところが演劇と同じように子育てにもあってそれが醍醐味なんだと話したら、同僚はすんなり納得していました。なるほど、それはわかる気がする、とのこと。
とっさに出たたとえでしたが、同僚に話しながら、我ながらしっくりくるなと感じました。


10のうち9もつらいと思っていることにちょっと罪悪感があります。子育てがたのしい!とはっきり言っているひとをうらやましく思ったりします。どうして自分はそう思えないんだろう、と悩んだりもします。
でも10のうち1は本当に本当に最高なんだ、他では絶対に味わえないしあわせなんだ、と一度言葉にしてみたら、少し肩の荷が下りたような気持ちになりました。

子育てをつらいと感じることと、子供を大切に思っているかどうかとは、関係がありません。

9のつらさに目を向けてもあんまり意味はないのかもしれませんね。1のしあわせを見つめていたら、いつのまにか、1が2になり3になり…と増えていってくれたり、しそうな気がします。そうだといいな。