ワーキングマザーは夢をみる

働きたい、育てたい、すきなことをしつづけたい。

保育園1年目の欠席日数は何日だった?驚きの数字から考える

先日、保育園から1年間の製作をまとめた作品集と、先生との記念写真や成長の記録をまとめたアルバムをもらいました。

なかなか立派な装丁のもので、帰宅後楽しみに開いてみると、写真や成長記録よりまず驚いたのがこれです。

欠席日数

「欠席日数 70日」

…70日?!この1年でそんなに休んだの?!!
夏と年末の帰省で休んだ分をひくと、体調不良で休んだのはきっと60日くらいでしょうか。
インフルエンザや水痘など、重い感染症には一度もかからなかったのに、こんなに休んでいたんですね。

わたしも夫も、1年間の看護休暇は5日ずつ。わたしは7月が休暇付与月だったので、途中でプラス5日。今年度の我が家の看護休暇は、合計15日でした。

つまり残りの45日分は、すべて有給を使っています。
さらに、保育園を欠席したときだけでなく、発熱しましたとお迎えコールがきて、出社後に半日休暇をとったことも何回もあります。出社後5分で電話がかかってきて全日休暇にしたことも。
合計したら何日分になるのだろうか…。

もし4月からの1年間もこのペースで休むことになると、明らかにもちません。
昨年はわたしが育休中に付与された有給がまるまる残っており、2年分の休暇日数があったからです。それをほぼ使いきってしまって、これからが不安です。
2年目だし、2歳になったし、丈夫になっていくのかもしれないけれど、そんな保証はないし…。

とりあえず、半日でも有給を使わずに済むように、ファミリーサポートや病児保育を使わないといけないでしょう。


看護休暇「5日」は全然足りない

改正育児・介護休業法は平成22年から施行され、「子の看護休暇制度の拡充」を一つの目玉にしています。

「平成21年改正法の概要」 (厚生労働省 Webサイトより)

ですが、「拡充」とは「小学校就学前の子が2人以上であれば年10日取得できる」という部分です。改正前は子の人数にかかわらず年5日しかとれなかったものが、子が2人以上であれば10日とれるようになる、という点の改正です。(ちなみに、3人でも4人でも10日まで。うーん、なんか惜しいような…。)
この改正はもちろんいいことなのですが、「子の看護休暇制度の拡充」とはいっても、子供が1人しかいない家庭の状況は改正前と変わっていません。

さかのぼれば看護休暇自体が平成17年施行の改正で加わったものなので、一歩ずつ前進しているのは間違いないのですが、たった5日の看護休暇では全然足りないと思っている方はたくさんいるはずです。

看護休暇が足りないということは、有給で補うということです。そして有給を使い果たしてしまうと、欠勤になります。欠勤になれば当然お給料がひかれるし、人事考課に影響します。ボーナスが減ったり、なくなったり、キャリアを積むことが(ますます)難しくなったり…。

もう有給がない、欠勤することもできない、ということでせっかく復帰した職場をやめざるを得ない人もいるでしょう。

保育園に入れて復帰することがこれだけ大変なのに、続けるのも本当に大変です。
なんとかならないものでしょうか。

とはいえ、ただ取得可能日数を増やすだけというのは、会社の負担も、サポートしてくれる同僚の負担も大きくなってしまいますので、あまり現実的ではありません。
残念ながら、なんで子供のいるひとばっかりたくさん休めるの?と思う人もいるようです。全然「休んで」いないし、本当は仕事したいのですが…。

会社や同僚のことも忘れずに、どんな制度になったらいいか、考えてみます。


アイディア1:無給にして日数を増やす

育児・介護休業法では、看護休暇を取得した日に賃金を支払うことを企業に義務付けていません。有給でも、無給でもいいのです。
有給としている企業(主に大企業と思います)は、無給にする代わりに、日数を倍の10日とかに増やすのはどうでしょうか。
無給となると欠勤と同じく取得した月のお給料は減ってしまいますが、欠勤ではないので考課には影響しないというところが重要です。


アイディア2:半日単位・時間単位で取得できるようにする

育児・介護休業法では、看護休暇は1日単位で取得するものとしています。
つまり、お昼休み中にお迎えコールがきたから午後半休をとりたいと思っても、看護休暇は「1日」減ってしまいます。
半日単位・時間単位で取得可能とするかどうかは企業の判断だそうです。すべての企業が半日単位・時間単位で取得できるようになれば、無駄なく節約しながら使っていくことができます。


アイディア3:子供が小さいうちはフレックスや在宅勤務を認める

可能な職種はどんどん取り入れるべきと思います。子供が3歳になるまで限定とかでも。
子供がお昼に熱を出してお迎えコール。3時間早退(通常なら半休)→夜、子供が寝てから3時間在宅勤務で相殺。ということができればすごく助かりますよね。
働きたくなくて休むわけではないのですから、子供の看護が必要な時間以外で働くことを認めてくれれば、会社にとってもその分のアウトプットを得られていいと思います。

 

 

ちなみにわたしの勤め先は、

  1. 無給
  2. 半日単位で取得可
  3. 看護のためという理由では、フレックスや在宅勤務は不可(ただし状況による。交渉の余地はあり)

という制度になっています。
今年まで有給だったのですが、無給になってしまいました。「(子供のいる人ばかり)不公平だ」という声があがったとかなんとか…。噂で聞いただけですが、本当だとすれば、悲しいことです。でも、このさい無給でもいいので、日数を増やして欲しいと思っています。
半日単位で取れる点は本当に助かっています。というか、これができなかったら、わたしはこの1年で詰んでいました。


まず保育園に入って職場復帰できることが一番大事ですが、復帰してからも働き続けられなければなりません。
「育休をとれる」ことが企業価値となる時代から、「育休をとれるのは当たり前で、復帰後も働き続けやすい」ことを企業価値とする時代に進んでいかなくてはいけません。

法を上回る充実した制度にする分には問題ないはずなので、女性活用を真剣に考えている企業はぜひ「続けやすい」という観点でも制度を整え強みにしていただきたいものです。

 

わたしは制度を作る職務にはありませんが、看護休暇の日数に困っていることと、看護が必要なときに休みやすく、かつアウトプットを減らさないためにはどうしたらいいか、一緒に考えてほしいということは、伝える機会をうかがっています。

贅沢とか、わがままとか、そんな単語もちらつきますが、そんなことをいっていたら前に進めません。明日の自分のため、10年後の後輩のため、20年後の我が子のために、ちょっとずつ、変えていけたらいいですよね。先輩たちがそうしてくれたように。