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ハングアウト/スカイプ/Web会議で自分の意見をきちんと伝える10のコツ

子供を育てながら働きやすい社会になるために、インターネットを介した会議の仕組みは必須です。どうしても欠席できない重要な会議がある日に子供が発熱してしまったときでも、ハングアウトやスカイプ、Web会議システムの使用が可能なら、自宅から会議に参加できるかもしれません。

わたしは毎週1回以上ハングアウトを使う会議に参加していますが、映像/音声配信もPC画面共有もとても品質がよく、進行や議論に支障はありません。

ただ、いくらシステムの性能がよくても、会議は人間の発言で成り立つものですから、やり方は少し工夫する必要があります。
特に、2拠点間で1対複数、または複数複数の会議で、自分と異なる拠点に意思決定者がいる場合は、いくつかのポイントを押さえた発言の仕方をしないと、自分の意見をきちんと伝えることができません。

フェイストゥフェイスの会議では、声以外の要素、つまり表情や身振りなどで補うことができますし、多少要領を得ない話し方であっても、「場」を共有していることで、相手が発言以上のことをくみ取ってくれたりします(意思決定者であるような人は、特にそういう能力を持っている場合がほとんどだと思います)。
でも、ハングアウトで異なる拠点にいる相手に意見を伝えるとき、映像はPC画面の資料を共有しているため表情が見えなかったり、表情が見えたとしても対面に比べて情報伝達量が少ない状況で、何も考えずに発言していては、自分の意見が通らないのは当然のことです。

わたしの同僚もみな毎週ハングアウトで会議をしていますが、発言の仕方の上手/下手には差があります。慣れではなく、押さえるべきポイントがあるのだと思います。

これまでにハングアウト会議に参加してきた経験と、司会やラジオ、ナレーションなど喋って伝える仕事を続けてきた経験から、わたしなりにそのポイントをまとめてみます。

通常の対面コミュニケーションに通ずる内容なので、やっている方には当たり前の内容ばかりです。「普通の会議だって苦手なのに、相手の顔の見えない会議なんてとんでもない」という方に参考にしていただければ幸いです。

なお、想定しているのは以下のような状況です。

  • 社内会議
  • 複数複数(自分側の拠点にも、相手側の拠点にも複数の参加者がいる)
  • 意思決定者は相手側にいる

 


1.発言の方向、ボリューム、高さをマイクに最適化する

1つの拠点に複数の参加者がいる場合は、会議用スピーカーマイク(スピーカーとマイクが一体になっていて、広い範囲の声を拾うことができるもの)を使うことが多いと思います。
マイクには指向性というものがあり、どの角度の音をはっきりと捉えることができるか、音を拾う方向が決まっています。スピーカーマイクであっても、「全指向性」とうたっていても、必ずしも360度すべての音を同じように拾うとは限りません。
マイクに合わせて、話す方向、音量、高さを調整しましょう。

可能なら事前にマイクテストをしておくのが無難です。
自分側の拠点で誰かが仕切ってくれるのを待つのではなく、積極的に音声チェックをしておくことが重要です。


2.会議が始まったらまず「参加していること」を伝える

何も言わないまま会議が始まってしまうと、顔が見えない相手側の参加者には、そもそも自分が参加していることすら意識してもらえない可能性があります。
会議が始まったらすぐに、「○○です。よろしくお願いします」など、挨拶がてら名乗って存在をアピールしましょう。事前のマイクテストができなかった場合、ここで「音声は問題ありませんか?」など聞いてしまうのもいいと思います。


3.名乗ってから発言する

いよいよ発言するときも、いきなり話しはじめてはいけません。まず名乗ってから議題なり意見なりを言いましょう。
誰の発言か意識させることで情報を補うことができますし、そもそも発言の始まりはどうしても相手側が聞き取りにくいので、いきなり意見を言うよりも安全です。

また、マイクを経由して複数の女性の声が入り混じると、誰が誰だかわからなくなりがちです。女性同士ならまだしも、男性は入り混じる女性の声を聞き分けるのが難しいことが多いようです。その点でも名乗ることは重要です。


4.結論から話す

顔の見えない相手の話を長々と聞くのは集中力を要します。つまり、話の長さは対面の会議以上にシビアで、相手はすぐに飽きてしまいます。

言いたいことは簡潔に、基本的に結論から話し始めましょう。


5.重要なキーワードを言う前に一呼吸おく

一番伝えたいことや、覚えてもらいたい単語などは、言う前にちょっとだけ間をおきましょう。
言葉を強調する方法は、基本的に3つしかありません。「大きな声で言う」「高い声で言う」「直前に間をおく」です。このうち、ビジネスの場で、しかも顔の見えないWeb会議で使える方法は「直前に間をおく」だけです。


6.相手に期待するアクションを具体的に述べる

自分の発言はきちんと終わらせましょう。だらっと、「○○と思うのですが…。」のように終わらせてはいけません。「××についてご意見をお願いします」など、相手にどんなアクションを期待しての発言なのか、きちんと言い切らなくては、顔の見えない会議ではいつ発言が終わったのかすらわかりませんし、結局なんだったの?と思われてしまいます。


7.念を押す

自分の発言に対して相手側の参加者、特に意思決定者が言ったことは、オウム返しなり言い換えなりで確認しましょう。自分の意見が相手に伝わりにくいように、自分も相手の言ったことを聞き誤っている可能性があります。
対面の会議で顔が見えていれば起こらないミスコミュニケーションも、ハングアウトやスカイプでは起こり得ます。


8.相手側の会話が聞こえにくいときは、早めに伝える

意思決定者が相手側にいる場合、相手側の参加者だけで話が盛り上がってしまうことがあります。そのうち、自分側の参加者の存在を忘れたかのように、議論がヒートアップして複数人が同時に発言したりして、自分側が置いてけぼりになってしまうことはめずらしくありません。
なんなんだよ、と思わずに、早めに聞こえにくいことを伝えましょう。いくら聞こえにくくても、意思決定者が相手側にいる以上、聞こえないことを伝えなければ置いてけぼりにされたまま議論が進んでいくだけです。


9.事前に発言したいテーマを伝えておく

可能であれば、会議の前に発言内容のサマリーを伝えておくといい場合もあります。
長すぎると逆効果なので、短く、興味をひくように伝えておきます。


10.事前に資料を共有しておく

同様に、スライド資料なども事前共有しておくと、相手が目を通してくれた場合は会議がスムーズになります。ただしスライドの出来が悪いと発言の機会自体が失われる可能性もあるので、資料はきちんと作りましょう。

 


以上、わたしの考える「ハングアウト/スカイプ/Web会議で自分の意見をきちんと伝える10のコツ」でした。

Web会議の予定がなくても、子供を育てながら働くために、フリーランスや自宅作業のできる仕事への転身を考える方もいらっしゃると思います。
場所の制約を最小限にして働くために、ハングアウトやスカイプを使った会議は有効です。相手の顔が見える/見えないにかかわらず自分の意見をしっかり伝えられることは、生活の選択肢を増やしてくれるスキルだと思います。

敬遠せず、苦手意識をもたず、使いこなせたらいいですよね!